英語と留学

医学生が留学するには

まずは医学部医学科に入学する

日本で医者になるためには、

まず、大学受験で医学部医学科に合格になければいけない。

医学部医学科に入学する方法はいろいろとある。

一般入試で学科試験と面接を突破する方法。

推薦入試という枠で、

高校からの推薦状とセンター試験(今の大学入学共通テスト)、

そして面接を突破する方法。

地域枠という、卒業後数年間は指定された地域で医療を行うことを条件に入学する方法。

あとは、編入という方法(他の学部に在学し、教養の単位はすでに取得済であるため、途中から医学部医学科に編入する方法)。

海外の医学部に入学する方法。

ほとんどの人は一般入試で入学するが、

自分は推薦入試のシステムを利用し、運よく合格することができた。

合格してから知ったことだったが、

医学部医学科に入学するというのは、大学受験の時以上に勉強するのだ。

最初の難関、医学部4年生

大学3年目までは、覚えることは多いものの、人生の夏休みを謳歌する余裕がある。

だが曲者は大学4年になった時に突如としてやってくる。

大学4年生は

CBT(シービーティー)とOSCE(オスキー)

というまさに臨床医になるための試験を突破しないといけない。

さらに、約半年間にかけて、各科目の期末試験を突破しないといけない。

これが、とにかく

エグい

この半年、または1年間で、いわゆる医学というものを片っ端から知識として詰め込むのだ。

医学生と言っても、臨床現場の知識はほぼゼロに等しい場合が多いし、

何より見たことも、聞いたこともないような病気の名前や症状の羅列をひたすら頭に叩き込む。

それも、言葉通り、頭の先から、足の先まで。

脳外科から、消化器内科、漢方、整形外科などなど、本当に全て。

合計30科目近い教科を全てこなして、

これら全ての大学の期末試験を乗り越えると、

CBTという基礎医学と臨床医学を全て網羅した試験と、

実際に診察などの手技を模擬患者で試験されるOSCEが待っている。

サムネの書類の山は、1か月の間に使用した試験対策用の問題集や講義資料全部。

紙をめくりすぎて指の皮が剥けるという経験を初めてした。

臨床実習と卒業試験、医師国家試験

この期末試験、CBT、OSCEを突破すると、

5年生からはれて臨床実習に参加することができる。

大学によって臨床実習のやり方は様々だが、

自分が在学していた当時の熊本大学は、

1週間毎に違う科を順番にローテートしていく方法で全ての科を学んだ。

その後、自分の希望の科をいくつか選び、3週間毎にローテートし、卒業試験(全教科)が始まる。

この卒業試験を突破すると、

医師国家試験を受験することを大学からお許しいただき、

3日間にわたる医師国家試験を受験する。

かなり内容を端折っているが、大まかな流れとしてはこんな感じ。

そして、医師国家試験合格の通知が来て、晴れて医師の資格を得ることができるのだ。

どのタイミングが留学にベストか

留学をする上で自分もかなり迷ったのが、いつ留学するかということだった。

上記に書き出した通り、

医学生は医学部4年になったタイミングで、

基礎医学から臨床医学に学びのフォーカスがシフトする。

そして、

一度医学部4年生の臨床医学の講義や試験が始まってしまうと、

その後に臨床実習やら立て続けの試験が次から次へとやってくるのだ。

また、

日本の大学は4月から新年度が始まるのに対して、

イギリスを含め、海外の大学は9月から新年度が始まるため、

なかなか切りの良いタイミングを見つけ出すのが難しい。

医学教育部の担当の人に相談させてもらったところ、

  1. 4年生の9月から
  2. 6年生の9月から

のどちらかが良いのではないかとアドバイス頂いた。

①4年生の9月から留学する

自分の場合はこのパターンで交換留学をした。

何よりも、

可能な限り早く留学したかった、

というのはもちろん、

基礎医学から臨床医学に移行してまだ期間が浅いことと、

実習がない丁度良いタイミングであることも理由である。

臨床医学の試験が本格的に始まる前であるため、

留学が終わって帰国してから試験勉強を集中してできる。

留学する前にいくら沢山勉強していたとしても、

1年間も医学に触れない環境に身を置くと多くのことを忘れてしまう。

自分の場合は、4年生の8月までに、受験可能な期末試験は受験し、残りは帰国してから受けることとした。

もう一つの実習がないことも利点の一つだ。

医学生3年生までは、臨床実習はないものの、基礎医学の実習はちゃんとある。

例えば、

医学生の目玉の一つと言えば、解剖実習だが、

他にも基礎研究実習や細菌学の実習、生理学の実習、組織学の実習など、多岐に渡る。

そして、熊本大学におけるカリキュラムの特徴として、

夏休み前までに座学を行い、9月に入ってから実習でより知識を深めるというのが一般的なのだ。

例えば、

細菌学の座学が2年生の春から始まったとした場合、

実際に細菌を培養して、薬剤にどれだけ反応するかを見る実習は9月から開始されるという流れだ。

大学の方針上、座学と実習で1つのまとまりであり、

座学は前年度修了しているから、1年留学した後に実習だけ履修するということが、システム上不可能なのだそうだ。

大学1年生の8月の時点で今すぐ留学したいと思い立ち、

熊本大学の国際課に問い合わせに行ったが、

上記の理由で泣く泣くスグに留学するというのはあきらめた。

その代わりに、大学4年までの約3年間は留学に向けて少しずつ準備する期間とした。

②6年生の9月から留学する

医学生が留学するタイミングとしてもう一つ、6年生の9月からという方法もあった。

基本的な臨床実習は6年生の8月までに終了していて、

9月からは卒業試験だけなので、実習を途中で休憩する必要がないからだ。

私の元同級生の2人はこの方法で留学した。

だが、現在もこの方法が可能なのかは分からない。

自分が医学生のころから、

”医学生にもっと臨床実習を経験させるべきだ”

という風潮が強くなっていて、

実際自分が医学部6年生になった頃には、実習の期間が2か月程度延長された。

なので、医学部6年生の9月から留学しようとすると、

どうしても臨床実習をいったん中断する必要が出てしまう。

また、8月に帰国して、9月から魔の卒業試験を突破したと思ったら、

2月には医師国家試験を受験するスケジュールなのだ。

そう考えると、留学している間医学の事が常に頭の片隅に残ってしまう。

もちろん、医学英語を勉強するために留学し、留学中も医学を学び続けるのであれば、全く問題ないと思う。

現に、リーズ大学に医学部6年から留学した友達は、

リーズ大学中にアメリカの医師になるための試験(USMLE Step 1)を取得し、

現在はニューヨークの病院で医師として大活躍している。

まとめ

医学生が留学するタイミングは2つ

  • 4年生の9月から留学する
  • 6年生の9月から留学する
ABOUT ME
あき
あき
ハリーポッターの世界にあこがれた高校生が、大学時代と初期研修後にイギリスに留学。10年以上どうしたら英語が上達できるか考え続け、合計約3年間イギリスに滞在。ようやく自分なりの回答を見つけ、現在は次の海外進出に向けて準備中。美容皮膚科医。イギリス留学、英語について発信するのが何よりの楽しみ。